4週間で読む『複製技術時代の芸術』(ベンヤミン著)

学びながら読む、4週間の おそい 読書
この講義では、四週間にわたってヴァルター・ベンヤミン『複製技術時代の芸術作品』の第三章「写真小史」と第一章「複製技術時代の芸術作品」を読んでいきます。

ヴァルター・ベンヤミン(1892-1940)は戦争とファシズムの時代に生きた思想家です。
彼の著作は非常に難解ですが、『複製技術時代の芸術作品』は現代に生きる私たちでも比較的読みやすい著作となっています。というのも、写真や映画、唯一無二の「アウラ(オーラ)」をまとう芸術作品など、イメージしやすい話題が扱われているからです。

今や写真や映画は日常に浸透しており、私たちは一方的にそれらの技術を用いていると思って生活しています。しかし実は、写真や映画といった複製技術によって、私たちの物の見方そのものもまた変化しています。

・デジタルで絵を描くことに慣れた人がアナログで描くとき、ついついキャンバスを指で拡大しようとしてしまう。
・10年前に買ったDVDを見ると、当時は鮮明だったのに、今観ると画質が粗くて見づらい。

みなさんも一度はこういう経験したことがあるのではないでしょうか。
どんどん新しくなる技術によって、私たちの知覚や身体もまた変化することにいち早く気付いたのは、他でもないベンヤミンでした。
そしてファシズムが台頭する中、複製技術による私たちの変化に、ベンヤミンは可能性を賭けたのです。

したがって『複製技術時代の芸術作品』は、

・芸術と政治はどのように関係しているのか?
・技術が私たちの知覚や身体に影響を与えるとはどういうことなのか?
・YouTubeなど、1920年代より一層世界に氾濫する複製技術は私たちにどんな影響を与えるのか?
など、現代の問題を考える上でも非常に有効な手引きとなります。

ベンヤミンを読むと、みなさんが普段何気なく楽しんでいる、写真や映画による経験や、音楽ライブでの経験、パソコンやスマホでの動画鑑賞など、身近な芸術経験の意味がガラッと変わるはず。
この講義がみなさんにとって、芸術、エンターテイメント、知覚、政治について、これまでとは異なる角度から思索する機会となれば幸いです。
ご参加お待ちしております!

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読書会情報

地域
オンライン
開催場所
オンライン(7500円:毎週土曜11:00-12:30)
時間帯
毎週土曜日午前11時〜12時半
主催者
The Five Books
主催者の性別
男性
主催者の年代
30代
今なら2か月無料
体験できる
※2024年5月9日まで!