4週間の おそい読書。書籍 : 『思考と動き』

4週間の おそい読書。
講義概要:
何かの仕事を少しずつ進めるとき、自分なりに文章を書きはじめるとき、あるいはなんてことない生活の一瞬に、――「こうして自分のやっていることは、結局は誰かによってやり尽くされていて、別に今さら自分がやる意味もないのかな」と、ふと思うことはありませんか。

ある哲学者がこんなことを言います。「私は以前に論じた問題、宇宙で続いていると思われる予見不可能な新しさの連続的な創造についてもういちど述べたい。自分のことを言えば、私はそれを絶えず経験していると思っている」……。(『思考と動き』、平凡社ライブラリー、141頁)。

過去の反復ではなく、新しい何かが常に〈創造〉されている。―これが彼の哲学の「学説」です。生活態度や気持ちの問題ではありません。彼は、いまここで起こっている〈創造〉を厳密な事実として語ろうとしています。そのために彼は困難な理論的努力や独特の工夫を積み重ねていきます。

哲学者の名はアンリ・ベルクソン(1859-1941)。生前から著名な哲学者でしたが、没後80年、今でも多くの研究者たちによって集中的に再読され、ベルクソンならではのアイデアの発掘が進み、その輝きはむしろ増しているように見えます。

この講義では、先にも引用した、彼の小論・講演集である『思考と動き』 (1934)という著作を読みます。先に述べたように講演の名手として知られるベルクソンですが、この本に所収の文章たちもまた独特の美しさと凄みを備えていると思います。『思考と動き』には、哲学の〈方法〉、〈創造〉を思考する際に彼がどうしても必要とした方法に関する論述が集められています。

今回の『思考と動き』講義は、哲学および哲学史一般に興味を持つ方だけではなく、以下のような方にもおすすめします(詳しい内容は「各講義の内容」をご覧ください)。

—創造性の話題に関心を持つ方。
—哲学的な思考法、哲学的な仕事の方法論に関心を持つ方。
—これまでの巨大な「知の蓄積」との付きあいかたを再考したい方。

哲学書に触れたことがない方でも、ベルクソンの思考の面白さとの出会いに貢献できるような講義を行う所存です。みなさまの積極的なご参加をお待ちしております。

開催予定イベント

開催予定イベントはありません。

以前開催したイベント

以前開催したイベントはありません。

読書会の写真(1)

読書会情報

地域
オンライン
開催場所
オンライン(7500円:毎週土曜11:00-12:30)
時間帯
毎週土曜日午前11時〜12時半
主催者
The Five Books
主催者の性別
男性
主催者の年代
30代
今なら2か月無料
体験できる
※2024年5月9日まで!