アメリカ文学に触れる。「書記バートルビー」を読む

3週間のおそい読書
講義概要:
この講義では、三週間かけてみなさんとアメリカの小説家ハーマン・メルヴィルの代表的中篇小説「書記バートルビー」(1853)を読んでいきます。

みなさんのおそらく誰もが、一度は職場や学校であまり気が進まない仕事を頼まれた経験をお持ちだと思います。正直めんどうくさい、必ずしも自分がやる必要はないかもしれないそうした雑用を頼まれた時、みなさんはどうしたでしょうか?本心を隠して笑顔で仕事をな
しましたか?それとも、きっぱりと依頼を断り、その場を去ったでしょうか?

この小説の主人公であるバートルビーは、そのいずれでもない、奇妙というほかない対応を続けることで、次第に事務所の同僚たちを混乱させていきます。今から150年以上前に書かれた本作は、邦訳で100ページほどの気軽に読める長さでありながらも、あらゆる読者に忘
れがたい印象を残すバートルビーという人物の孕む豊かな謎ゆえに、現在に至るまで世界中で数多くの作家や思想家たちを触発し続けてきました。

本講義は、「書記バートルビー」や文学一般に関心を持つ方に加えて、哲学や現代思想に興味がある方、とにかく日々の仕事がめんどうでストレスがたまっている方などに受講をおすすめします。ふだん小説をそれほど読まない方や、作品の背景は気にせず純粋に内容だけを
楽しむのが好き、といった方も歓迎します。小説および講義内容に関する質問は、些細なものでも随時Slackにて受け付けます。

まずは作品の圧倒的な面白さに浸った上で、不可解な人物バートルビーをめぐる謎についてみなさんと意見を交換しつつ、考えを深めていければと思います。積極的なご参加をお待ちしております。

使用テクスト:「書記バートルビー」の翻訳は、集英社の世界文学全集にはじまり、国書刊行会、岩波文庫、ヴィレッジブックス、光文社古典新訳文庫、松柏社と数多く存在します。各自手に入れやすいものをご用意ください。講義では主に光文社版を使用予定ですが、有名
ないくつかの箇所については、複数の既訳を比較してご紹介する予定です。

また、必ずしも読了の必要はありませんが、『バートルビーと仲間たち』(2000)など、関連書籍についても講義内で何冊かご紹介します。

開催予定イベント

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読書会情報

地域
オンライン
開催場所
オンライン(6000円:毎週水曜20:00-21:30)
時間帯
毎週水曜日20時〜21時半
主催者
The Five Books
主催者の性別
男性
主催者の年代
30代
今なら2か月無料
体験できる
※2024年5月9日まで!