専門家と学ぶ3週間の "おそい” 読書体験  書籍:「読書について」(ショーペンハウエル著)

古典の読書を より身近に、 より豊かに。
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・概要
 ドイツの哲学者アルトゥール・ショウペンハウエル(Arthur Schopenhauer, 1788-1860)晩年の著作、『パレルガ・ウント・パラリポーメナ』(1851年)の一部である『読書について』(岩波文庫、1960年初版)を三週間で読みます。  岩波文庫の『読書について』には、「思索」、「著作と文体」、「読書について」の三篇が収録されています。本講義においては、より理解のしやすい順番を考慮して、まずは「読書について」から読み始めていきます。

 さて、2020年を迎えたいま、なぜこれほど昔の本を読む必要があるのでしょうか? その理由は、非常に簡潔に述べるならば、「〈新しいこと〉が書いてあるから」と言えるでしょう。『読書について』という本は、端的に「読書」について書いてある本なのですが、ショウペンハウエルが「読書」(さらには「読者」や「作者」)に対して示す洞察は――驚くべきことに――現代においても全くその輝きを失っておりません。

 私たちは小さい頃から「本を読みなさい」と言われます。ですが、ショウペンハウエル曰く、「単にたくさんの本を読んでいればいい」というわけではないのです(!)。それでは、私たちはいかにして、〈真の知性〉を獲得することができるのでしょうか? さらに、(偏差値では決して測れない)本当の意味での〈賢さ〉とは、いったい何なのでしょうか? 本講義においては、『読書について』という著作を熟読することを通して、今後の人生をより豊かにするための〈読書法〉‐〈思考法〉を、受講者の皆様に提示したいと思います。

・各回の内容
第一回(9月5日) 10:00 - 11:30
 まず『読書について』を著したアルトゥール・ショウペンハウエルの経歴、および『パレルガ・ウント・パラリポーメナ』の位置づけに関して説明をします。さらに、これから「読書」について考えていくためにも、まずは〈そもそも「頭が良い」とは何か?〉という問いを考えていきたいと思います。  また、実際に『読書について』を読み進めていくに際に〈意識すべき点〉、〈押さえておくべき点〉などを指摘し、受講者の方々への〈道しるべ〉を提示したいと思います。そこで、『読書について』のみならず、哲学書全般を読み進めていくときに必須となる「批判的読解」という方法に関して、解説をしていきたいと思います。

第二回(9月12日) 10:00 - 11:30
「読書について」の範囲の講義を行います。まずは、受講者の方々がSlackに投稿した論点や疑問点を踏まえたうえで、今回の講読範囲の議論の要点をまとめます。  さらに、批判的読解をするうえで見逃すことのできない次の二つの論点を提示し、受講者の皆様と議論を深めたいと思います。その論点とは、「可能性」(130頁)および「古典」(139頁)をめぐるものです。

第三回(9月19日) 10:00 - 11:30
「思索」の範囲の講義を行います。まずは、受講者の方々がSlackに投稿した論点や疑問点を踏まえたうえで、今回の講読範囲の議論の要点をまとめます。 さらに、批判的読解をするうえで見逃すことのできない二つの論点を提示し、受講者の皆様と議論を深めたいと思います。その論点とは、「世界という書物」(8-9頁)および「思想体系」(12頁)をめぐるものです。

第四回(9月26日) 10:00 - 11:30
「著作と文体」の範囲の講義を行います。まずは、受講者の方々がSlackに投稿した論点や疑問点を踏まえたうえで、今回の講読範囲の議論の要点をまとめます。  さらに、批判的読解をするうえで見逃すことのできない二つの論点を提示し、受講者の皆様と議論を深めたいと思います。その論点とは、「形式的能力」(38頁)および「幼児」(39頁)をめぐるものです。
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※2024年5月9日まで!

イベント情報

開催日時
2020/09/05(土) 10:00~11:30
開催場所
オンライン(有料: 4回分の参加料を含め4800円となります。)
主催者
The Five Books
主催者の性別
男女ともいる
主催者の年代
30代

主催グループ

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