第7回 奥池袋読書会 『先生のお人形』①巻~③巻

できたばかりの初心者向けの読書会です。
 ここ数か月間、世界中から注目を浴びた人物がおります。
クリっとした丸い目に、何か憎めない風貌。
仕事で失敗しても、許してもらえそうな不思議なオーラ。
しかしながら、かなりの遣り手との噂も付きまとう謎の人物。
一体、誰なのか?

それは世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長 (笑)。


 実はその世界保健機関(WHO)が憲章で、「健康」を定義づけているのはご存知でしょうか。
以下、引用してみます。

「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、
肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、
すべてが満たされた状態にあることをいう」。

つまり、予防医学的な観点だけでなく、メンタルや当人を取り巻く各種状況
といったものにも配慮しましょうということです。


 ところで、今回の課題本は初のコミック。
親のネグレクト等により、いろいろな意味で不健康だった女の子。
個に閉じこもり、つながりどころか、周囲への認識すら事欠いていた。
自分の行動を、自己の意思に基づいて決めることすら知らなかった。
自己の問題を、解決しようとすら思いつかなかった。

そう、ただ流されるまま、人としてではなく物として生きていた。
そんな彼女が、「いろいろな意味での健康」を手に入れていく。
そんな物語です。

もちろん、それは自力では不可能なわけです。
気にかけてくれる人、心配してくれる人、守ってくれる人等々がいて、
はじめて可能となる。
(そして、それらとの摩擦も作用・反作用のごとく生じてくる)

 さらにこの作品は、愛情とは何かだけでなく、いろいろな方面に関心を開いてくれる物語だとも言えます。
世界認識とは何か、教育や知識とは何か、教養とは何か。
そして、人とのつながりとは何か、自己決定や心理的安全性とは何か。
幸福(ウェルビーイング)とは何か等々。

もっと言えば、私たちの生活基盤は先人たちの肩の上に載っています。
そういった目には直接見えにくいものを受け取って、生きている。
つまり、知らぬ間に多くのものを贈与されているとも言えるわけです。

私たちはその受け取ったものを、時間・空間・対象を変え、どう活かしていくことができるのか。
そういった方面への関心も開いてくれる物語でもあるのです。

当読書会へ参加するか否かとは別に、是非、多くの方に手に取って貰いたい作品です

イベント情報

開催日時
2020/08/09(日) 14:00~17:00
開催場所
オンライン開催(Zoomミーティングルーム)
主催者の性別
男性
主催者の年代
40代

主催グループ

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