「翻訳してみる読書会」第2回 マラマッド『レンブラントの帽子』(その2)(3/7)

外国語の作品を自分の言葉で翻訳してみませんか
参加申し込み

別のサイトに移動します。

翻訳という営みは、奥が深いものです。原文をそのまま一語ずつ置き換えればそれで済むかと言えば必ずしもそうではなく、例えば必要に応じて言葉を補ったり、置き換えたり、はたまた削ったり…といったことが求められます。そしてそこには、「翻訳する人」の個性が表れるとも考えられます。

この「翻訳してみる読書会」は、「自分で訳してみる」ということに焦点を当て、課題本とした本の原文を、時間をとって参加者の皆さんそれぞれに訳していただきます。そして、訳し終わった後にはそれぞれの訳文を発表し合ってもらい、そこに見える個性を味わってみたいと思います。

今回のサポート役には、語学塾こもれびの英語講師をお招きします。取り扱う本は事前にお知らせしますので、原文にサッと目を通してきていただけるとよりお楽しみいただけると思います。気になった箇所は当日に質問などしてみてください。

※ ※ ※

今回の本は第1回に引き続き、Bernard Malamud(1914〜1986)の“ Rembrandt's Hat ” (1973)。この短編集から、表題作である“ Rembrandt's Hat ” を取り上げます。

同書は、集英社から『レンブラントの帽子』として1975年に翻訳が刊行された後、長らく入手困難となっていました。2010年に夏葉社の第1作目として刊行された『レンブラントの帽子』は、その集英社版から3編を選りすぐったもの。夏葉社による復刊のおかげで、また日本語で読むことができるようになりました。

夏葉社版には、荒川洋治さんによる解説が付されています。詩人は、短編「レンブラントの帽子」について以下のように評しています。

「人間の心の色どりと移ろいが、これ以上なく哀切に、精密に、劇的に、あたたかみをもって描かれている点で、マラマッドの短編の代表作であるだけでなく、二十世紀アメリカ文学のなかでも屈指の短編であろうと思われる。」(p.150)

「マラマッドの小説は、そこで何が起きているか、何が書かれているのかがよくわかる。『レンブラントの帽子』の二人は、壁をつくってにらみあったが、そのようすを、壁も仕切りもなくこちらは感じとる。あるいは感じとれた気持ちになる。そこには、それを読む外国の人との壁がとりはらわれる空気があり、文章はその空気にふさわしい、やわらかなことばでつくられているのだ。」(p.152)

※ ※ ※

そんなマラマッドの原文を読み、作家の筆づかいを味わってみたいと思います。
第1回では冒頭部分を読みました。第2回となる今回は、一気に飛んで、最後の部分を扱います。
具体的には、原文の"Several days later, while preparing a lecture on Rembrandt's self-portraits,~"から最後までを読んでみたいと思います。この部分について、それぞれが書いた訳を発表し合い、どのような違いが表れたかを体感してみます。

もちろん、今回からのご参加も大歓迎です。皆さんで、気づいたことや疑問に思ったことなどを共有しながら、楽しく読み進めましょう。

なお、恐れ入りますが、原文についてはご自身でご用意ください。ご参考までに、Kindle版でしたらAmazonにてすぐにお求めいただけるようです。
https://www.amazon.co.jp/Rembrandts-Hat-English-Bernard-Malamud-ebook/dp/B006JJJDUE/

※ ※ ※

この会の前には「原文を味わってみる読書会」として1時間の読書会を開催します。
https://peatix.com/event/1435357/

どちらかの会に単独でご参加いただく場合の参加費はそれぞれ1,000円(税込)ですが、2つともにご参加いただける場合は合計の参加費を1,500円(税込)とさせていただきます。もちろん、どちらかだけのご参加も大歓迎です。
今なら2か月無料
体験できる
※2024年5月9日まで!

イベント情報

開催日時
2020/03/07(土) 20:40~21:40
開催場所
東京都国分寺市本町2-22-2 第一鴨下ビル201 語学塾こもれび
主催者の性別
男性
主催者の年代
30代

主催グループ

読書会の写真や過去のイベント情報などはこちらから