【オンライン】「着眼と考え方 現代文解釈の基礎」読書会〜全九回中の第8回(論理的な文章の最終回)

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政治・ビジネスの世界に
インテリジェンス(intelligence、諜報)
という言葉があります。
行間(inter)を読む(lego)というのが
その本来的な意味で、
テキストの読解力がベースとなっているようです。

そして見える(読み取れる)箇所から
推論等を駆使し、
その背後に潜んでいる目には見えない現実をも
掴み取っていく。
そんな知的作業でもあるようです、
インテリジェンスとは。


というわけで、
勘の良い方ならば
もう察しがついているかもしれません。
なぜ、こんな話から入ったのかについて。

それは今回の範囲とインテリジェンスが、
実は関係があるのではないかとふんでいるからなんです。
トンデモかもしれませんが。


えーと、話が拡がりすぎるとまずいので、
読書会の話に限定させましょうか。
(トンデモかもしれないし)

まず今回の学習範囲は、「Ⅳ 論者について」。
論理的な文章についての学びも、
おかげさまで、いよいよ最終盤。

具体的には、下記の点について学んでいきます
①書き手がどういったものに価値を置いているのか
②書き手の構想を論理的に分析し、その考え方を探る
③書き手自身のベースとも言える世界観・人生観を探求する


まず①の「書き手の価値の置き方」について。
評論をはじめとする論理的な文章は、不特定多数の方々に対し、ある命題を説明し説得することを意図していることが一般的です。
そしてそれは、論じる対象となるものの評価と密接不離。
ゆえに書き手の理想や好みの影響を受けざるを得ないわけです。
そこを探っていこうというのが①の論点になります。

次に②の「書き手の考え方」について。
まず一つのまとまった量の文章は、
読者の注意を引く役割りとしての掴み。
論者の最も伝えたいポイントを強調する山場。
そして読み手の満足度を高め
(できれば記憶に残すための)オチから構成されています。

どういった要素をどの順番で、
どうメリハリをつけながら展開していくのか。
そして具体例や反論への取り扱い。
さらに、主張の拠り所としての論拠に、
何をどの程度もってくるのか。
そういった諸々のことに配慮しながら書いているのです。

そう。
これら一連の内部構成への配慮には、
論者のたてた構想が反映されているのです。

逆から見れば、文章の内部構造を論理的に分析することで、
そこに潜んでいる書き手の考え方にアプローチしていくわけです。


​最後に③「書き手の世界観・人生観」についても取り扱います。
「価値の置き方」も「考え方」も、それらを突き詰めていくと、
論者自身のベースとなっている世界観・人生観につながっている。
ゆえに、価値の置き方や考え方から推論していき、
論者自身の内奥に潜む根源ともいうべき世界観・人生観に迫ろうというのがその趣旨となります。

だが、このアプローチは、
一つの文章からは不可能ともいうべきものです。
実際は、ほんの僅かな「さぐり」を入れる。
その程度のことしかできないかもしれません。

そこで求められてくるのが、
同じ論者の他の文章を多数読み込んでいくこと。
例えば「全集」や「著作集」を読むことがそれにあたります。

そこで最後に、哲学者である内山節氏が
「個人全集」について語っているものを引用してみます。

「ところがもうひとつ、作品以上に著者を読むという読み方がある。それは、その著者がどんな思考回路をたどって一生の仕事を成し遂げてきたのかを読む方法である。この読み方では一人の著者の本が何冊か必要になるし、「全集」「著作集」「選集」にかなうものはない。」
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イベント情報

開催日時
2022/06/19(日) 14:00~16:30
開催場所
オンライン開催(Zoomミーティングルーム)
主催者の性別
男性
主催者の年代
40代

主催グループ

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