学びながら読む、3週間の "おそい" 読書 書籍:『詩学』(アリストテレス著)

古典の読書を より身近に、 より豊かに。
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1) 講義の概要 
 古代ギリシャの哲学者アリストテレス(前384-322)の著作『詩学』を三週間で読みます。この著作は、『ニコマコス倫理学』や『形而上学』と並んで、アリストテレスの代表的な著作であるとされています。上述の二冊とは異なり本書は短いですので、アリストテレスの思想に入門するための最初の一歩を、本書は皆様に提供してくれるでしょう。

 現代は、「情報化社会」である以上に、「物語社会」であると言えます。
私たちは世界の出来事を、「物語」の形式において理解します。そして、こうした理解の仕方に比例するように、私たちは「物語化された情報」を日々メディアから受け取っています。言わば私たちは、「物語としての世界」を生きているのです。

 「物語」とは、私たちが日ごろ鑑賞するフィクション作品の中だけに存在するのではありません。それは私たちが生活する世界の輪郭そのものを形成してしまうのです。
こうした問題意識に立った時、アリストテレスの著作『詩学』はにわかにアクチュアルな意義を帯びます。なぜなら『詩学』とは、〈そもそも物語はいかにして構成されるのか?〉という事柄を真正面から取り扱った著作であるからです。

 本講義においては、現代哲学の知見を交えながらアリストテレスの『詩学』を読みぬくことを通して、現代社会に遍在する「物語」の形式を見抜くための〈読書法〉-〈思考法〉を、受講者の皆さまに提示したいと思います。皆様のご参加を、心よりお待ちしております。
(なお、使用するテクストは光文社版と岩波文庫版のどちらでも構いません。)

2) 参加費用
6000円

3) 講師からのメッセージ
 はじめまして。東京大学で哲学を研究している山野弘樹と申します。普段はポール・リクール(Paul Ricœur, 1913-2005)という現代フランスの哲学者の研究をしているのですが、「より多くの方々に哲学の意義と魅力を知ってもらいたい」という思いのもと、一般の方向けの哲学イベントも数多く主催しております。
 私は大学時代にショウペンハウエル 『読書について』を読んだことをきっかけに、哲学の世界へと足を踏み入れました。それ以降、数多くの哲学書を読破することを通して、「批判的読解力」や「論理的思考力」を獲得してきたのですが、今回の講義では、私が東京大学で体得した〈読書の方法〉および〈思考の方法〉を、受講者の皆さまにご提示したいと思います。 
 「これまで一冊も哲学書を読んだ経験がありません!」という方でも大丈夫です。〈メタ思考能力〉を向上させたいすべての方(中高生・社会人・シニア世代の方)のご参加を、心よりお待ちしております。
今なら2か月無料
体験できる
※2024年5月9日まで!

イベント情報

開催日時
2020/11/29(日) 11:00~12:30
開催場所
オンライン(毎週日曜11:00-12:30)
主催者
The Five Books
主催者の性別
男女ともいる
主催者の年代
30代

主催グループ

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